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Kelmscott House, Hammersmith: A Brief Guide

ケルムスコット・ハウスのご案内

Picture of Kelmscott House
Kelmscott House, from a drawing by H. J. Howard
この家が建てられたのは1780年代です。当時は『隠れ家( The Retreat)』という名でしたが、1878年にウィリアム・モリス(William Morris, 1834-96)が入居し、『ケルムスコット・ハウス(Kelmscott House)』と改められました。モリスがグロースターシャー(Gloucestershire)に所有していた17世紀のマナーハウスにちなんだ名です。テムズ川沿いの2つの家を船で行き来できることをモリスは気に入っていました。

モリスはヴィクトリア朝の工芸デザイナーで、詩人・文筆家でもあり、社会主義者としても活動していました。1878年の4月から亡くなるまでこの家で暮らし、多くの作品を制作しました。

ここで暮らすようになって間もなく、モリスは織物の製作に着手します。1階の寝室にタピストリーの織機が、コーチ・ハウス(Coach House: 馬小屋)にはカーペットの織機が置かれていましたが、コーチ・ハウスの織機は1881年にマートン・アビー(Merton Abbey)の作業場に移されました。ハマースミスで作られた小さなラグやカーペットは『ハマースミス・ラグ(Hammersmith rugs)』として知られています。縁の部分にハンマーの模様が織り込まれていますが、これはハマースミスで作られたことを示すマークです。ハンマーと一緒に織り込まれている横線はテムズ川を表します。(横線ではなく、モリスを表すMの文字であるものもあります。)

1870年代、モリスは政治活動に傾倒します。1883年に社会民主連盟(Socialist Democratic Federation)に参加し、ハマースミス支部を立ち上げ、コーチ・ハウスで会合を開くようになりました。1885年には社会民主連盟を脱退し、社会主義者同盟(Socialist League)を結成しますが、会合は引き続きここで行われ、後年にはバーナード・ショー(George Bernard Shaw, 1856-1950)も参加するようになりました。ここで弁舌をふるった多くの著名な人々の写真が、現在コーチ・ハウスに展示されています。

晩年、モリスは新たに印刷を手がけるようになり、『ケルムスコット・プレス(Kelmscott Press)』をこの近くで立ち上げました。最高傑作である『チョーサー著作集(The Chaucer)』は、学生時代からの友人のエドワード・バーン=ジョーンズ(Sir Edward Coley Burne-Jones, 1833-1898)が挿し絵を担当し、モリスが亡くなる数週間前に完成されました。印刷の過程で用いられた校正紙の一部が、入って最初の部屋にあります。

当時、地下は使用人が使用していました。台所と食料庫、洗濯室、使用人の控え室がありました。入って2番目の部屋が控え室(The servants' hall)で、モリスがデザインした暖炉があります。周囲を飾るタイルは建築家のフィリップ・ウェッブ(Philip Webb, 1831-1915)のデザインです。

モリスのデザイン画や娘のメイ・モリス(May Morris)の刺繍の作品、バーン=ジョーンズがモリス商会(Morris & Co)のためにデザインしたステンドグラス『聖ラディガンダ(St. Radegunda)』 のデザイン画が展示されていますが、その向かい側のステンドグラスは、1861年にモリス・マーシャル・フォークナー商会(Morris, Marshall, Faulkner & Co: 後のモリス商会)で製作されたもので、デザインはウェッブが担当しています。また、ケルムスコット・ハウスの客間にかけるために1878年にモリスがデザインした羊毛の織物『鳥』のデザイン画も展示されています。この織物は暖炉の前のフットストールに使われています。

St. Radegunda (?-587):カトリックの聖人。
メロヴィング朝クロタール1世の妃だったが、
出家してポワティエ修道院を開いた。

 


Visitor Information

現在は個人宅となっていますが、ウィリアム・モリス・ソサイアティの本部が置かれているコーチ・ハウスと地下は毎週木曜日と土曜日の午後2時から5時の間だけ、一般に公開されています。

 

  • 住所 → 近隣の地図(別ウィンドウが開きます)
    Kelmscott House,
    26 Upper Mall,
    Hammersmith,
    London W6 9TA, UK
    Tel: 020 8741-3735
    Fax: 020 8748- 5207
    E-mail: william.morris@care4free.net

     

  • 交通
    • 地下鉄:Ravenscourt Park (District Line) 下車。
      テムズ川の方面へおよそ800メートルです。
      駅を出て Ravenscourt Road を南へ,
      King Streetを渡り, Nigel Playfair Avenue で、
      横断地下道(subway)でA4道路を渡ってください。
      ハウスのある Furnivall Gardens に着きます。
    • バス:27, 91, 267, 290 で Hammersmith Town Hall 下車。
      A4道路で最初の曲がり角を左折してください。

 


William Morris Society

ウィリアム・モリス・ソサイアティ(William Morris Society)は1953年に設立されました。モリスとその仲間たちの生涯と作品と理念を今日の世界に広く知っていただくことが目的です。ソサイアティでは定期的に会合を開き、ニュースレター(年4回)とジャーナル(年2回)を発行しています。会員資格は特に定めていません。全世界の方にご参加いただいています。ソサイアティ所有の物件は、毎週木曜と土曜の午後2時〜5時に一般公開されています。

 


このページについて

 

  • 「ご案内」の本文は、ケルムスコット・ハウスで日本人の訪問者に配布されるリーフレットの文章です。
  • ケルムスコット・ハウスについてのお問い合わせは、ケルムスコット・ハウスにお願いします。(必ず英語で。)
  • 事実誤認・誤訳などがありましたら、恐れ入りますが翻訳者までご連絡ください。メール
Thanks to Yoshida Ikeda for her translation.